Taxnoteにおける「損益表」は、各科目の収入 / 支出金額を単純に合計する仕様となっております。そのため、収入 / 支出金額の中にはダブって計上されている金額が含まれることがありますので、残高を把握する上では注意が必要です。
目次
収入 / 支出が相殺されない仕様の詳細
Taxnoteの「損益表」では、各科目の収入 / 支出の金額を単純に合計して表示する仕様となっております。そのため、後から発生する決済取引によっては、収入 または 支出がタブって見える場合がありますので注意が必要です。
ただし、仕訳帳へのデータ登録は適切な形式で行われているため、その他の会計ソフト等へデータを連携し確定申告等を行う上では問題はありません。
例:売掛金の回収を行った場合
【モデルケース】
- 6月1日:商品100,000円を売り上げ、代金のうち70,000円は6月15日に受け取ることにした。
- 6月15日:6月1日の売上代金のうち、70,000円を現金で受け取った。
【一連の取引の登録内容について】
それぞれの日の取引は次のとおり登録します。
- 6月1日の取引
- 収支区分:収入
- 日付:XXXX年6月1日
- 受取方法:売掛金
- 勘定科目:売上高
- 金額:100,000(円)
- 6月15日の取引
- 収支区分:収入
- 日付:XXXX年6月15日
- 受取方法:現金
- 勘定科目:売掛金
- 金額:70,000(円)
【仕訳帳での表示例】
一連の取引は「仕訳帳」では次のとおり表示されます。実際は100,000円のうち70,000円の売掛金が回収された取引であるのに、あたかも170,000円の収入があったかのように表示されます。
【損益表での表示例】
一連の取引は「損益表」では次のとおり表示されます。「仕訳帳」と同様、あたかも170,000円の収入があったように見え、「残高」にも「+170,000」と表示されてしまいます。
残高を正しく把握する
本ページの挙動は仕様ではありますが、残高を正しく把握したい場合もあります。そのような場合には、登録する一連の取引の備考に 固有の取引番号等 を付与することをオススメします。
これにより「仕訳帳」「損益表」双方にて、取引番号をキーとした絞り込みが可能になります。その後は、集計したい勘定科目の借方側・貸方側の金額を合計し、差し引くことで残高を把握することができます。
例:掛け売上取引ごとに取引番号を付与して残高を計算する場合
【モデルケース】
- 6月1日:商品100,000円を売り上げ、代金のうち70,000円は6月15日に受け取ることにした。
- 6月15日:6月1日の売上代金のうち、70,000円を現金で受け取った。
【一連の取引の登録内容について】
それぞれの日の取引は次のとおり登録します。ただし、備考欄には「取引No.1」を付与します。
- 6月1日の取引
- 収支区分:収入
- 日付:XXXX年6月1日
- 受取方法:売掛金
- 勘定科目:売上高
- 備考:取引No.1 - 掛け売上
- 金額:100,000(円)
- 6月15日の取引
- 収支区分:収入
- 日付:XXXX年6月15日
- 受取方法:現金
- 勘定科目:売掛金
- 備考:取引No.1 - 売掛金一部回収
- 金額:70,000(円)
【仕訳帳・損益表での絞り込み例】
一連の取引はで取引番号(取引No.1)をもとに絞り込むと、次のように表示されます。あとは、「売掛金」が左側(借方)にある金額合計と、右側(貸方)にある金額合計を計算し、双方を差し引きます。
- 売掛金の左側(借方)合計:100,000円
- 売掛金の右側(貸方)合計:70,000円
- 差引(売掛金の残高):30,000円
※ 計算を行う件数が多い場合は、途中の取引に「残額:XXX円」などとメモを残すことで、計算を行う負担を軽減することができます。